【電験3種】最難関科目機械の勉強法

電験3種のなかでもっとも難しい科目は機械だと思います。管理人はいまだにあまり理解していません(笑)。この記事では、電験3種の機械の難易度、参考書、勉強方法を紹介していきます。

平成25年度の電験3種本試験の機械の問題冊子の表紙。

【受験概要】

【科目名称】機械(第3種電気主任技術者)
【受験年度】平成25年度
【自己採点】75点

勉強時間

勉強期間は1年間。総勉強時間は300時間強。

前年の平成24年度に理論と法規に合格しました。「理論と機械は似ている」という言葉を信じて勉強を開始しましたが、まったくそのように感じませんでした。おかげで300時間以上勉強しましたが、サッパリ理解できませんでした。

機械は範囲が広く、勉強時間も自然と多くなります。範囲を絞って勉強する方法もあります。その場合は電気機器の勉強が中心になると思います。その電気機器がどうにも苦手でした。

苦手分野の電気機器をカバーするため、他の分野も徹底的に勉強しました。そういうわけで300時間以上勉強することになりました。結局、電気機器は理解できず、本番は運まかせでした。

受験時の主な所有資格:第2種電気工事士

【難易度】

電験三種 ★★★★★★★★☆☆ (8/10 難関中位)

機械科目 ★★★★★★★☆☆☆ (7/10 難関下位)

機械の過去の合格率

受験年度合格率
平成22年11.6%
平成23年17.6%
平成24年10.0%
平成25年17.1%
平成26年16.3%
平成27年10.7%
平成28年24.3%
平成29年16.3%
平成30年19.5%
令和元年26.7%
令和2年11.4%

機械は計算問題が6割、文章問題が4割といったところでしょう。計算問題は意外と難易度が高くない印象です。基本的な問題が多く、理論の計算問題のようなひねりは多くありません。

文章問題は理解が問われます。まるっきり過去問と同じという問題は出題されないので、問題と答えを記憶するというやり方が通用しません。

出題には偏りがあります。直流機・誘導機・同期機・変圧器などの電気機器の分野からの出題が5割前後です。この分野が理解できれば、機械は難しくありません。逆に私のようにまったく理解できないと、非常に苦労することになります。

平成28年度や令和元年の機械は簡単でした。数年に一度の幸運な試験回だったようです。

【参考書】

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(1)これだけ機械

「これだけシリーズ」のなかでもっとも使える参考書だと思います。勉強のしやすさと内容の詳しさのバランスが良いです。ものすごい厚い参考書ですが、それでも合格点を目指すだけの参考書という位置づけです。

400ページ以上の参考書ですが、細かい部分の内容の詳しさはイマイチです。それだけ機械という科目は範囲が広く、奥が深いです。合格するために一冊参考書を購入するなら、この参考書が一番おすすめです。

(2)徹底解説テキスト 機械

レベル的には「これだけ機械」と同じくらいです。こちらも合格点を目指すだけの参考書という位置づけです。簡単な例題を数多く解くことで、理解度の確認をしながら勉強できます。公式の暗記用にゴロ合わせも載っていますが、管理人は一切読んでいません。

初心者の方には「これだけ機械」や「徹底解説テキスト 機械」などの合格点を取るための参考書がおすすめです。

(3)完全マスター 機械

完全マスターシリーズは、その詳しさが特徴です。理系の人やある程度知識がある人向けの参考書シリーズです。

完全マスター機械は、式の導出などが細かく載っています。辞書として使おうと思い購入しましたが、辞書としては詳しさがイマイチだと感じました。

文字の大きさも小さく、漫画風の挿絵などもありません。非常に堅いイメージの参考書です。一般の人から見ると参考書というより専門書に見えるかもしれません。管理人は、このシリーズの参考書部分はあまり読む気になりませんでした。

(4)合格一直線 機械

どうにも機械の理解度が進まず購入した参考書です。完全マスターより詳しく、辞書として使っていました。詳しい参考書で勉強したい人はこちらがおすすめです。

式の導出などは、完全マスターの方が詳しいです。こちらの参考書は、用語や機械の仕組みなどの説明が3種の参考書のなかでは詳しい部類だと思います。機械をじっくり理解したいという方や辞書的な参考書を探している方におすすめです。

(5)電気機器の参考書

機械では電気機器の分野が5割前後出題されます。1冊参考書を仕上げてから、電気機器の分野を集中的に勉強するという方法がおすすめです。電気機器の分野を徹底的に勉強したいという方におすすめの工業高校の教科書を使った勉強法があります。以下がその記事になります。

電験3種の機械の勉強法と教科書について
電験3種の最難関科目といわれるのが機械です。その機械の勉強法のひとつに、工業高校の教科書を使った学習という選択肢があります。教科書は非常に内容が詳しく、図が多く分かりやすいです。その学習法について紹介したいと思います。 最難関科目機械 電験...

(6) よくわかる機械

簡単な参考書です。簡単というよりは、内容が不足していると思います。電験3種は簡単な参考書で勉強しても理解度はあがらないというのが管理人の体験談です。

もちろん基礎の数学などは、簡単な数学の参考書で勉強する必要があると思います。ただ、本試験の勉強はある程度の難易度の参考書で始めた方が無難です。

【勉強方法】

とにかく計算問題は落とさないように対策しましょう。出題の6割が計算問題というのもありますが、機械は計算問題に簡単な問題が多いです。

公式を覚えて使いこなせるようになったら、何度も計算問題の演習をしましょう。計算問題はパターンの暗記と公式の応用です。量をこなせば解けるようになるはずです。

文章問題に関しては、体系的な理解が必要だと思います。過去問や参考書の問題を丸覚えしても本番ではあまり役に立ちません。対策としては、参考書を読み込む必要があります。

ただし、簡単な試験回では、過去問や参考書の丸暗記でなんとかなってしまいます(笑)。複数年計画で電験3種を受験される方は、機械が簡単な年に当たるのを祈りながら1年目から機械を受験するのも一つの手です。

機械を勉強する際は、直流機・誘導機・同期機・変圧機などの電気機器の分野を集中的に勉強することをおすすめします。電気機器を理解できれば機械は合格が近いです。

私のように電気機器が理解できなければ、他の照明や電気化学などの分野にも力を入れる必要があります。私は電気機器が理解できなかったかわりに、他の分野は得意分野と言えるようになるまで勉強しました。

まずは簡単な計算問題を落とさないこと、そして電気機器を集中的に勉強することの2点が機械の勉強法の肝だと思います。

最後は過去問で仕上げ

当たり前のことですが、参考書の勉強が終わったら過去問の演習をしましょう。電験3種は過去問と同じ問題は出題されないですが、過去問演習が勉強の中心だと思います。大学電気科卒の人の場合、法規以外は過去問演習だけで合格できるのかもしれませんね。


過去問は上が4教科の10年間分の過去問が1冊に掲載されているもの。通称電話帳です。左1ページに問題が1問、その問題の解説に右1ページをまるまる使っています。非常に勉強しやすいです。下は、機械1科目だけの15年間分のテーマ別過去問です。


11~15 年前というと2000年台前半です。その頃は電験3種が簡単でした。その頃の過去問も演習する価値はあると思いますが、過去問を4教科分購入しなくてはな りません。徹底的に対策したい方は15年間の過去問。あまりお金をかけたくない方は10年分でいいと思います。

電験3種の過去問の勉強法
なぜ電験3種が難しいかと言うと、過去問だけでは合格できないからと言われます。電気工事士の試験では、過去問の数値を変えただけの問題をよく見ます。電験3種では、過去問と同じ問題はまず出ません。過去問と似た問題がたまに出るくらいです。では過去問を...

最後に

機械は一番苦労しました。最後まで電気機器が理解できず、合格できないかもと思いながら受験しました。機械が簡単な年にあたり合格できただけです。なので、機械に関しては管理人も自信がありません(笑)。

機械に合格できれば、電験3種に合格する確率がぐっと高まります。皆さんがそれぞれ自分に合った勉強法を確立して、機械に合格されることを祈っています。

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