低圧電気取扱特別教育という講習を受講してきました。たとえ低圧であっても、電気を取り扱うには、この講習を受講する必要があります。全体的に非常にためになる講習でした。
開閉器の操作をするにも講習を受講する必要がある!?
設備管理の現場なら、どこにでもある配線用遮断器(ブレーカー)。このブレーカーを入り切りするにも、資格が必要だって知ってました?
管理人も講習を受講するまで知りませんでした。電気の基礎を学ぶために講習を受講したのですが、そこで知らされた衝撃の事実でした。
この低圧電気取扱業務特別教育(以下、低圧電気教育)を受講しないで、低圧の電気を取り扱うと犯罪になる可能性すらあるそうです。
私の職場でも、ほとんどの人がこの講習を受講しています。やはり低圧の電気を取り扱う職場では、必須の資格だと思います。
低圧電気取扱業務特別教育とは
低圧電気教育は、基本的に一日7時間の講習です。内容は、座学6時間と実技1時間です。管理人は、今回2日間で座学7時間と実技7時間の変則的な講習を受講しました。
実技1時間の場合、開閉器の入り切りがメインです。実技7時間の場合、絶縁抵抗計や検電器などの各種測定器の使用方法が学べます。
座学の学科の方は、短い講習も長い講習もそれほど変わらないようです。
今回の講習会場
管理人が受講した講習会場は、関東電気保安協会の技術研修所という場所でした。全体的な感想としては、非常にすばらしい講習会場でした。
講師、設備、講習内容とどれを取っても、文句のつけようがありません。1日間の短い講習の場合、1万円程度。2日間の長い講習で約2万円。低圧の電気に関する仕事を始めようと思う人にとっては、講習料金以上の価値がある講習だと思います。
2日間の長い講習は、関東電気保安協会さん以外は実施していないかもしれません。
講習の状況
講習を受講した人数は、20人程度でした。関東電気保安協会さんでは、基本的に20人~30人程度の人数で講習を開催するようです。
参加者は、当然全員が男性(笑)。年齢層は、意外と若い人も多かったです。
講師の人数は、学科と実技合わせて5人程度でした。採算が取れないのでは?と要らぬ心配をしてしまいました。それくらい講習の内容がしっかりしています。
講習の内容~学科~
2日間の講習の1日目は、学科でした。
学科では、とにかく「電気は危険」ということを叩き込まれました。何をいまさらと思いましたが、話を聞くと、高圧の死亡事故より低圧の死亡事故の方が多いそうです。
電気は、低圧でも危険ということですね。管理人は、普段何気なくブレーカーの入り切りをしていますが、その作業も非常に危険ということです。
他にも、関東電気保安協会さんが作成した映像を見ました。自社制作の映像とかかなり本格的です。さすが関東電気保安協会さんでした。至る所でレベルの違いを感じました。
学科では、細かいところで、漏電、絶縁、電気機器の操作などを学びました。
管理人は、電験3種に合格しても、漏電の正確な意味がイマイチ分かりませんでした。そういう基本的なことを学ぶには、最適な講習でした。
また、低圧の電気作業をする際の絶縁保護具(ゴム手袋やゴム長靴など)のことについても学びました。本格的に電気を取り扱うには、かなり厳しい基準があるなと感じました。
意外な授業内容としては、救命処置に関することも学びました。電気事故が起きた際に、救命処置が必要ということでした。
講習で使用したテキスト
講習では、オーム社のテキストを使用しました。テキスト代は、講習費に含まれています。使用したテキストは、普通に買っても1000円程度ですが、価格以上に内容のあるものでした。
講習の内容~実技~
実技のメインは、模擬設備を使って、絶縁不良の箇所を探すというものでした。管理人の現場でも、機械が故障した時にどこが悪いのか調べますが、ほぼ自己流です。やはり、プロの話を聞くと非常に参考になります。
流れとしては、まず講師の方が模擬設備にわざと絶縁不良を起こします。受講生は、検電器で電気が来ていない確認をして、絶縁抵抗計で不良箇所を調べます。
他にも作業する際の細かい注意事項などを、電気のプロ達が教えてくれました。
最後に模擬設備を使って、実際のブレーカー交換を手順書にそってなぞりました。ブレーカー1つを交換するにも、かなり複雑な手順でした。「そこまでやる必要があるのか?」というくらい細かく丁寧な手順でした。
実際の現場でも、丁寧に作業しているから事故が少ないのでしょう。私の職場で同じことをやろうとしても、無理だなと感じました。
最後に
本当にすばらしい2日間でした。このような講習を実施して頂いた関東電気保安協会さんには、感謝の思いで一杯です。
自己流で作業している人や、職場では業者に丸投げしているけど興味がある人などにおすすめの講習です。特に2日間で14時間の講習は、密度が濃かったです。
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