自衛消防技術試験は、施設警備員が取得するべき警備員3点セットの一つです。この記事では、自衛消防技術試験の難易度、参考書、勉強方法、管理人の体験談等を紹介していきます。
【受験概要】
【資格名称】自衛消防技術試験
【受験年度】平成28年度
【自己採点】不明
合格点
筆記試験と実技試験があります。どちらも6割以上が合格点です。
筆記試験は、火災及び地震に関する基礎的な知識(10問)、自衛消防業務に関する実務(10問)、消防関係法令(5問)の3科目があります。それぞれ6割以上の得点で合格です。
実技試験は、集団実技試験(3問)と個別実技試験(2問)の2科目。どちらも6割以上で合格です。
筆記試験全体で6割(25問中15問正解)を取っても合格ではありません。火災及び地震に関する基礎的な知識10問中6問正解、自衛消防業務に関する実務10問中6割正解、消防関係法令5問中3問正解と、それぞれの科目で6割以上取る必要があります。
実技試験も同じです。集団実技と個別実技それぞれで6割以上必要です。
筆記試験に合格しないと、実技試験は受験できません。
勉強時間
【管理人の場合】
期間は4か月間、勉強時間は18時間
まったくの未経験者が受験する場合は、30時間~50時間程度の勉強時間は必要だと思います。
消火器や自動火災報知設備などの知識がある人ならば、10時間~30時間程度で合格可能だと思います。
その他
自衛消防技術試験は、東京都限定の資格です。東京都の消防署でしか受験申込ができません。
郵送やインターネットでの申込みができません。埼玉県在住の管理人も、東京の消防署まで足を運んで受験申込みをしました。
職場が東京都で、自宅が他県という人も多いと思います。そういった人は、職場近くの東京都の消防署などで平日の午前9時00分~午後4時30分に申込をするしかないかもしれません。
受験申込み時の注意
この試験の特徴として、午後の実技試験があります。実技試験は、一度に6人ずつしか受験できません。受験番号が若い順からの受験になります。
この実技試験を受験する際の待ち時間がとにかく長い!!待ち時間に勉強することもできますが、長い人だと数時間の待ち時間になります。
この待ち時間を短くする方法は二つ。まずは、とにかく早く受験申込をすることです。もう一つは、少し先の受験日を選ぶことです。
受験申し込みの際は、待ち時間のことを頭に入れておきましょう。
【難易度】
★★☆☆☆☆☆☆☆☆ (2/10 易しい)
合格率は、6割~8割程度です。簡単な試験回は7割~8割程度。やや難しい試験回で6割~7割程度です。
筆記試験の合格率が7割~9割程度です。実技試験の合格率が8割~9割程度です。
管理人が受験した回は、筆記試験の合格率が8割強。筆記と実技を合わせた試験合格率が79.2%でした。実技試験の合格率は、9割前後でしょうか。
合格率を見ると、資格試験のなかではかなり簡単な部類です。ベテランの警備員ならば、少し勉強するだけで合格できるかもしれません。
警備の知識以外にも、危険物や簡単な化学の知識があると、筆記試験で有利になります。
【受験動機】
警備員として働いていた時に、会社の命令で受験しました。
警備員には、1号~4号警備まであります。自衛消防技術試験は、1号警備(施設警備)用の資格です。
施設警備員に最初に取得させる資格は、自衛消防技術試験、上級救命講習、防災センター要員の3つです。この3つの資格を、警備員3点セットと呼んだりします。


これらの資格を会社から取得させられたという人も多いと思います。自衛消防技術試験は、警備員以外の人が取得する場合も多いです。
自衛消防技術試験に合格していると、施設警備員の採用で有利になることもあります。
【参考書】
参考書は、公式のものしかありません。また、アマゾンや楽天などのネットショッピングでは買えません。
こちらのウェブページで購入できます。試験会場である秋葉原の東京消防庁消防技術試験講習場でも購入できます。
参考書は3種類あります。
自衛消防技術試験受験必携(学科編)、自衛消防技術試験受験必携(実技編)、自衛消防技術試験問題集の3冊です。
実技編は購入必須です。学科編と問題集はどちらかを購入するだけでも大丈夫だと思います。もちろん両方購入した方が確実です。管理人は、問題集と実技編の2冊を購入しました。
高校化学と防災の知識がある人は、学科編の参考書を購入しなくても合格できると思います。
【勉強方法】
筆記試験
問題集を購入した方は、問題集を解きましょう。
筆記試験は、問題集を解くだけでも合格可能です。ただ、問題集には解説がありません。高校化学や消防設備の知識がない人は、学科編の参考書が必要です。
参考書だけで勉強する人は、参考書をすみからすみまで読んだ方が良いと思います。
火災及び地震に関する基礎的な知識(10問)
消防設備士や危険物取扱者の資格を所持している人には、簡単な分野です。電気や化学の知識も出題されますが、基本的なことしか問われません。
問題集とまるっきり同じ問題は、出題されません。知識がない人が問題集を丸暗記してしまうと、不合格になる可能性があります。
知識がまったくない人は、参考書をしっかり読みましょう。高校レベルの化学の知識がある人は、問題を解くだけでも合格できます。
自衛消防業務に関する実務(10問)
消防設備のことに関する問題などが出題されます。火災の対応や手当てに関する問題は、常識的な問題が出題されることが多いです。
基本的な暗記問題が多いです。問題を解きながら暗記するのが、一番効率が良いと思います。
消防関係法令(5問)
消防関係法令は、暗記のみです。法令の条文の暗記というよりも、法令の解釈を問われます。こちらも、問題を解きながら暗記するのが、一番効率が良いと思います。
実技試験
実技試験は、実物を見るのが一番良いです。参考書にも実物の写真がのっていますが、YouTubeなどで実物の動画を見るとイメージしやすいです。
集団実技試験(3問)
集団実技試験は、筆記試験です。問題集を解くのが一番効率が良いです。実物がイメージできない時は、Youtubeなどで消防設備の動画を検索してみましょう。
スプリンクラー制御弁
泡消火設備
不活性ガス消火設備
個別実技試験(2問)
個別実技試験は、公式では2問となっていますが、管理人の時は3問出題されました。出来が悪いと問題数が増えるのでしょうか?
こちらも動画などを見て、実物の操作をイメージしながら勉強しましょう。
基本的な消火器や自動火災報知機の取扱い以外にも、緩降機や応急手当の出題例もあります。実技編の参考書にのっていることは、すべて勉強した方が良いです。
採点は試験官が行います。試験官も人間です。実技試験なので、採点はあいまいな部分があります。試験官には礼儀正しく接しましょう。おまけをしてくれることもありえます。
管理人が前に受験した際は、あまりに個別実技ができない管理人を見かねて、試験官がヒントをくれました(笑)。本当はダメなんでしょうけどね。
以下のサイトも実技試験の参考になるかもしれません。
【試験本番】
試験本番で出題された問題などは、以下の記事を参照してください。

【合格後】
施設警備員になって半年後に合格しました。多くの警備会社では資格手当てがつく場合もあります。東京都には、この資格を持っている人を配置しなくてはならない現場も多いです。
上級救命講習や防災センター要員と違って、この資格には試験があります。合格していると、施設警備員としてはかなり有利です。
警備員以外にも、この資格を受験する人は多いです。東京都で働く人は、持っていて損はない資格だと思います。

【最後に】
会社から「この資格を取得しろ」と言われた人も多いと思います。持っていて損はない資格です。難しい資格ではありません。公式の参考書でしっかり勉強すれば確実に合格できます。
実技試験は難しそうに感じますが、試験官も人間です。完璧にできなくても、基本的なことができていれば合格点をくれるはずです。