【2級ボイラー技士】試験受験記

2級ボイラー技士は、第4類危険物取扱者と並んで、設備管理の登竜門的な資格と言われます。この記事では、2級ボイラー技士の難易度、参考書、勉強方法、管理人の体験談等を紹介していきます。

【受験概要】

【資格名称】二級ボイラー技士
【受験年度】平成25年度
【試験点数】全体で6~7割

2級ボイラー技士は、誰でも受験できる資格です。ただ、3日間20時間の講習を受講しないと、資格にはなりません。試験に合格して講習を受講するという形でも良いですし、講習を受講してから試験に合格するという形でも大丈夫です。

資格を必要とする設備自体は減ってきています。資格が必要な現場は、他の現場より仕事が大変だったりもします。そんな訳で管理人は、2級ボイラー技士の資格を持っていますが、会社には提出していませんw

合格点

科目が4科目あります。

・ボイラーの構造に関する知識:10問

・ボイラーの取扱いに関する知識:10問

・燃料及び燃焼に関する知識:10問

・関係法令:10問

全40問で6割(24問正解)取れれば合格です。ただし、各科目4割という足切りラインが設定されています。ある1科目で10問中3問以下しか正解できなければ、他の3科目で満点を取っても不合格です。

試験本番では、科目ごとに試験というわけではなく、3時間で全40問を解答します。4科目が無造作に上から10問ずつ出題されます。ほとんどの人が試験時間があまり、途中退出していきます。試験時間が足りないという心配はしなくてよい試験と言えます。

 

【難易度】

★★★☆☆☆☆☆☆☆ (3/10 やや易)

過去の合格率

受験年度合格率
平成22年51.1%
平成23年49.1%
平成24年53.7%
平成25年58.0%
平成26年56.9%
平成27年60.4%
平成28年58.5%
平成29年57.0%
平成30年55.8%
令和元年50.8%
令和2年

始めは分からない用語が多いと感じるかもしれませんが、勉強は難しくありません。内容を理解して100点を狙うと難しいですが、合格点を取るだけなら過去問の勉強だけで十分です。要領がいい人なら、参考書を買わなくても合格可能でしょう。

しかし、2級ボイラー技士の勉強内容は、実際の現場で必要なものが多いです。ボイラーを扱わなくても、圧力の考え方や弁(バルブ)の仕組みなどはどこに行っても役に立つと思います。

そういった意味で、合格するために過去問を丸暗記するのではなく、参考書を使用して勉強することをおすすめします。幸いなことに、今は非常に使いやすい参考書があります。

もちろん、資格だけが欲しいという方は、過去問の丸暗記が一番効率が良いです。関連業界で働きたい方or働いている方は、ぜひ参考書も使った勉強をしてみてください。

勉強時間

期間は2か月間、勉強時間は約30時間

ボイラーに関する知識や経験はありませんでした。

受験時の主な所持資格:危険物乙4、冷凍3種

勉強時間の目安

勉強時間の目安は、資格勉強になれていない人で50時間~100時間くらい。危険物などの関連資格の合格者で20時間~50時間くらいでしょうか。

試験はマークシート式なので、勉強の仕方によっては、10~20時間程度の過去問の詰め込み学習でも合格可能だと思います。

【受験動機】

2級ボイラー技士は、とりあえず取得しとくか!みたいなノリでの受験でした。当時は、ビル管理や設備管理で働くのに必須の資格だと思っていました。

実際は、ボイラーがない現場や、ボイラーがあっても免状がいらない現場も多いです。資格所持者も危険物乙4と比べるとそこまで多くない印象です。試験会場がかなり都心から離れたところ(千葉県市原市五井)にあるのも、大きな原因かもしれません。

【参考書】

2級ボイラー技士と1級ボイラー技士の参考書と過去問。

(1) 詳解 2級ボイラー技士過去6回問題集

解説の詳しい過去問です。過去問自体は公開されています。一度、ネット上の過去問や解説を見て、それで勉強できそうなら過去問を買う必要はないと思います。

過去問の内容があまり理解できなくても、過去問を暗記すれば合格できます。ただし、丸暗記ではダメです。問題文や解説の意味を調べながら勉強すれば、完全に理解できなくても合格点は取れるという意味です。

ネット上の過去問や解説を見て無理そうだと感じたら、この過去問がおすすめです。過去問が120ページ程度に対し、解説も同じく120ページ程度あり、非常に詳しい解説が特徴です。

この過去問で6セット分の演習をして、余裕があれば、さらに昔の過去問をネットで解いてみましょう。

(2) らくらく突破 2級ボイラー技士合格教本

非常に分かりやすい参考書です。項目ごとに練習問題があり、もう一度CHECK!という重要事項のまとめも使いやすいです。章末問題は過去問の内容に近いので、過去問を購入しなくてもこれ1冊で試験対策が可能です。

(3) 一発合格!  これならわかる2級ボイラー技士試験 テキスト&問題集

ナツメ社の参考書です。著者は、若い学生にボイラーについて教えて、資格試験に合格させているそうです。まったくボイラーについて分からない方にも分かるように書かれていると思います。一問一答や合格のアドバイスなどが非常に使いやすいです。

(4) 最短合格 2級ボイラー技士試験 技術科目

ボイラーをもっと勉強したい!とか、念を入れて対策したい!という人は、ボイラー取扱技能講習を行っている日本ボイラ協会が編集する「最短合格 2級ボイラー技士試験 技術科目」がおすすめです。


この参考書は、法令科目がのっていません。2級ボイラー技士試験は、各科目4割以上、全体で6割以上得点で合格です。この参考書を買う場合、法令は過去問だけでも十分だと思います。

(5) 2級ボイラー技士講座

当ブログのポリシーとして、動画教材や通信教育は高いので紹介しないことにしています。しかし、2級ボイラーに関しては、参考書2冊分くらいの値段(5400円)で分かりやすい動画教材があるので、ここで紹介します。

参考書を読んでもよく分からない方には、この教材がおすすめです。動画で実物の写真なども合わせて、重要事項を説明してくれます。購入しなくてもかなりの部分がサンプルとして見られますので、一度下記のページを訪問してみてください。

2級ボイラー技士 講座
elearning.co.jpは、資格取得やビジネスキルアップの為のオンライン動画学習サービスです。質の高いカリキュラムと400コース以上のコースを、PCやスマホでいつでもどこでも学習することが可能です。

このような安くて質の高い教材が増えると良いですね。

【勉強方法】

勉強方法は、2パターンあります。

合格を目指すだけの方は、過去問をひたすら繰り返すのみです。

多少理解できなくても、「そんなもんだ」と割り切って暗記しましょう。ただし、丸暗記だけはダメです。理解しようと調べたり、考えたりしながら暗記していきましょう。そうすることで記憶に残りやすいからです。

ボイラーについてしっかり学びたい方や、実際に関連の仕事をする方は、ぜひ参考書も使って勉強しましょう。

私が受験したころに比べると、良質な参考書がそろっています。動画教材も含めて、自分に一番合いそうな教材を一つ選んでその教材を繰り返し勉強しましょう。

参考書だけでも合格できますが、過去問演習も組み合わせるとベストです。

資格取得に必要な講習を受講するのに、2万円弱かかります。とにかくお金がかかる資格です。合格することが目的なら、参考書や問題集は何冊も必要ありません。

【試験本番】

試験本番では、過去問で見たことがあるような問題がほとんどでした。丸っきり同じ問題ではなく、似た問題が多かったです。特定の選択肢だけ過去問と同じという問題が多かったです。

ボイラーがどういうものか?ということすら理解しておらず、全く応用がききませんでした。そのため少し過去問から外れるとまったく分からず、本当に6割取れてるのか不安でした。

【合格後】

2級ボイラー技士の免状。

 

 

仕事では使っていませんし、使いたくないですw

月数千円の資格手当をもらっているので、ボイラーのある現場に異動しろ!と言われる可能性はあります。その時になったら考えます。

【最後に】

2級ボイラー技士はなんとなく受験しました。結果論になりますが、今の自分にはあまり必要のない資格です。ビル管理や設備管理を目指す方は、この資格を持っていると選択肢が広がります。取得して損はないと思います。

時間ができたら、会社に内緒で1級ボイラー技士を受験します。実務経験の関係で1級は資格にはなりませんが、筆記試験だけ受験してみるつもりです。

1級ボイラーの試験も過去問の勉強で合格できます。2級ボイラー技士に合格された方は、知識が残っているうちに1級ボイラーに挑戦するのも一考だと思います。

ただ、1級ボイラーは、あまり良い参考書がありません。現状では、2級ボイラーの参考書と1級ボイラーの過去問の組み合わせがベストかもしれません。

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