IT業界への登竜門的な資格と呼ばれる基本情報技術者試験。ITエンジニアとしてキャリアをスタートするのに、この資格を受験する方も多いと思います。この記事では、基本情報の難易度、参考書、勉強方法、管理人の体験談等を紹介していきます。
【受験概要】
【資格名称】基本情報技術者試験
【受験年度】平成28年度春季
【試験点数】午前:87.50点 午後:85.75点
午前試験は、1問1.25点の均等配点です。午後試験は、配点が公開されていません。管理人は午後の正答率は9割以上でしたが、実際の点数は85.75点でした。午後の配点は、その年の試験や問題ごとの難易度によって変わってくるのかもしれません。

勉強期間・勉強時間
勉強期間は約5か月、勉強時間は54時間10分。
午前対策の勉強時間は、5時間程度です。残りの50時間は、すべて午後対策の勉強時間です。午前試験の勉強が少なかった理由は、基本情報試験の半年前にITパスポートの勉強をしていたからです。
ITパスポートの受験時から、つづけて基本情報を受験するつもりで勉強していました。ITパスポートも基本情報も同じ情報処理技術者試験です。問題の形式も内容も非常に似ています。
基本情報の午前試験の問題は、ITパスポートとあまり難易度が変わりません。ITパスポートの難易度を100とすると、基本情報の午前試験の難易度は120~150くらいだと思います。その尺度で考えると、基本情報の午後試験は250~300くらいだと思います。
令和2年以降は、難易度が変わったので、少しこの感覚と違うと思います。
ITパスポートの勉強時間は約30時間でした。この時間を基本情報の勉強時間としても考えると、基本情報の総勉強時間は、約80時間(午前対策:35時間、午後対策:50時間)になります。

勉強時間の目安
勉強時間の目安は、ほとんどIT系の知識がない人で200時間~300時間くらい。IT系の学校や会社の人、予備知識がある人で50時間~200時間くらいでしょうか。
知識がある人が効率よく勉強すれば、20時間~30時間程度でも合格可能でしょう。
午前試験は、勉強時間次第で誰でも合格できると思います。午後試験は500時間勉強しても合格できない人がいるかもしれません。午後試験は出題される問題が決まっておらず、試験時間中に受験者に考えさせる問題ばかりだからです。
【難易度】
★★★★★☆☆☆☆☆ (5/10 普通中位)
★★★★☆☆☆☆☆☆ (5/10 普通下位)
令和2年以降は簡単な部類の資格になりました。
過去の合格率
受験年度 | 合格率 |
平成26年春 | 23.9% |
平成26年秋 | 23.6% |
平成27年春 | 26.0% |
平成27年秋 | 25.6% |
平成28年春 | 30.4% |
平成28年秋 | 23.6% |
平成29年春 | 22.5% |
平成29年秋 | 21.8% |
平成30年春 | 28.9% |
平成30年秋 | 22.9% |
令和元年春 | 22.2% |
令和元年秋 | 28.5% |
令和2年秋 | 48.1% |
令和3年春 | 41.6% |
合格率は2割~3割程度。この試験は、出席率が低いという特徴があります。試験を申し込んでも受験しにこない人が多いのです。受験資格に制限がないわりに難しい資格試験の特徴です。
試験の難易度は低下傾向です。昔の基本情報はもう少し難しかったようです。今の基本情報技術者試験は、勉強量しだいでほとんどの人が合格できる難易度だと思います。
令和2年度からかなり簡単になったようで、もう誰でも合格できる試験ですね。

【受験動機】
基本情報技術者試験の難易度を知りたかったのが、一番大きな受験理由です。もう一つの受験動機は、ブログを運営するのにも最低限の情報処理スキルが必要だからです。
もっと勉強して自分でアプリを作ったりしたいのですが、資格マニアをやっているとそこまで時間が取れません。
【参考書】
午前の参考書
午前対策の参考書は購入しませんでした。「午前試験は6割取れればいいや」という考えのもと、過去問を繰り返し勉強しました。基本情報技術者過去問道場さんで勉強しました。
午前試験は、知識や用語を知っているかどうかです。参考書などなくても合格できます。不安な方は数年前の問題集を1冊中古で買えば十分でしょう。
午後の参考書
午後試験は、選択する問題によって参考書が変わります。午後試験も、過去問演習が一番効率が良いと思います。過去問は公開されているのですが、解説は公開されていません。解説がなくても勉強できる人は、参考書を購入する必要がないかもしれません。
管理人は、IT資格受験で有名なアイテックさんの午後試験対策の参考書を購入しました。ほとんどの午後試験の参考書の中身は、過去問と解説です。少しくらいなら古いものでも十分通用すると思います。
私のようなIT初心者は、午後対策に複数の参考書が必要だと思います。上のような午後対策の参考書を1冊、問8のアルゴリズムの参考書を1冊、問9~問13のソフトウェア開発の参考書を1冊の最低計3冊は必要だと思います。何度も言いますが、午前は参考書なしでもいけます。
アルゴリズムの参考書
アルゴリズムの参考書では、福嶋先生の本と大滝みや子先生の本が有名でしょうか?管理人は、大滝みや子先生の参考書を使用しました。簡単なところから説明が始まるので、IT初心者の管理人でも段階的に理解できました。
表計算の参考書
ソフトウェア開発の選択問題では、管理人は表計算を選択しました。これからIT業界で働こうと思っている方は、他の選択肢を選んだ方が良いかもしれません。今回の受験では合格することが目的だったので、なじみのあるマイクロソフトエクセルに近い表計算を選択しました。
表計算は関数や言語が試験独自のものです。エクセルが得意な方でも、1冊参考書を購入して慣れる必要があるかもしれません。
【勉強方法】
午前試験は、過去問の繰り返しで合格点には届くはずです。もし午前試験が難しければ、ITパスポートから受験しても良いと思います。ITパスポート試験はほぼ毎月開催されており、受験しやすい試験です。
午後試験に関しては、IT初心者は複数の参考書で勉強していく必要があると思います。問題の選択や細かい勉強方法は、以下の記事に書いています。

【試験本番】
試験本番では、全体的にだいぶ例年より簡単かなと感じていました。
午前試験は、自信がない問題もかなりありましたが、1時間以上時間があまりました。6割は確実に取れてると思い、あまり丁寧に見直しをしませんでした。
午後試験は例年よりかなり簡単だなと感じましたが、それほど時間があまりませんでした。情報処理技術者試験は、普段使わない頭を使うので非常に疲れます。

【合格後】
基本情報技術者試験に合格しても、管理人は何も変わりません。IT業界で働きたいという受験者なら、この資格はある程度役に立つのだと思います。管理人は、今から未経験のIT業界で働けるほど若くないというのもあります。
合格後は、次の情報セキュリティマネジメント試験(SG)をいつ受験するかな~と考えています。最終的には、応用情報技術者試験(AP)までは受験したいと思っています。
【最後に】
昔は、「なんか難しそうだな~」と思っていた基本情報技術者試験。受験してみると、そこまで難しくないかなと感じました。近年試験が簡単になったのもありますが、基本情報という試験自体が勉強時間をしっかり取れば合格できる試験なのかなとも思いました。